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  • 詩 安彦志津枝 写真 成瀬功: 『妖精たちの通り道』
    光と影の交錯するパリの街路、若い写真家と稀有の詩人の魂のコラボレーション! 定価(本体2500円+税) _web

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  • 今道友信著: 『チェロを奏く象』
    稀代の哲学者が、今はじめて世に問う、詩篇77の衝撃!!
    定価(本体2500円+税)
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  • 重本恵津子著: 『夏の最後の薔薇』
    「毎日新聞書評掲載ロングセラーの予感!」
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  • 林容子著: 『進化するアートマネージメント』
    「話題騒然!5刷発売中!」
    2008年9月5刷発売
    定価 2500円 (税込)

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2010年初頭に。

レイラインという会社を設立して9年目になる。21世紀にちなんで設立月日は2001年2月21日である。まわりから「え、2月が決算月!」とよく言われたが、“心情的語呂合わせ”の方が、“ビジネス的慣例”よりはるかに勝っていたのだ。そして、2002年10月に雑誌arcを創刊した。

この雑誌創刊も世間の常識に逆行するものであった。景気の後退とともに雑誌総体の売れ上げが落ち始め、「活字離れ」が言われ始めたころであった。加えて、実売数と反比例するかのように書籍の発刊部数が増大の一途を辿っていた。いわば出版界は大きな制度矛盾に見舞われていたのだ。

つまり「本を作る出版社」と「本を売る書店」、それに「本を配本する流通」に不景気・「活字離れ」も重なり、それぞれに「お金」が適正に廻っていかない。それで「お金」を現在の流通制度の中で廻しながら生き残ろうとする一部出版社にとって本は、“文化のたま物”というより、自由主義経済下で消費される“単なる商品”と成り下がってしまった。

 また一部書店は、溢れる本で埋め尽くされる“棚”をコスト削減の謳い文句の下に、目利きとは程遠いアルバイト店員に管理させ始めた。彼等の“ルーテンな作業“により“熱意を持って作成された良質な本”も“消費されることを目的とした期間限定本”も一緒くたに、版元→流通→書店→(返本)という、まるで本が、それらのベルトコンベヤーに載せられたような光景が展開され始めた。このとき、「もっとよい本を読みたい」という「活字離れとは無縁な読者」の願望は無視され、出版界は現在まで続く「マイナスのスパイラル」(悪循環)に陥ったのだ。

そして、2002年10月にレイラインより創刊される予定の雑誌は、カテゴライズ不可能、コンテンツもはっきりしないarcアークであった。これでは出版界に詳しい周囲に否定的な声が満ちるのも当然のことではあった。

しかし、雑誌arcは予定通り創刊され、何とかここまでやってきた。13号ではコンテンツもほぼ固まり、一般読者にも編集者の意図をかなり伝えることができたのではと考えている。会社代表兼編集長の私は、一年一年歳を重ねるごとに多少の実際的な経験を重ねてきているのだが、これがarc同様になかなか成長しない器である。幸い、2009年、30代の副編集長、アートディレクターを迎え、背中を押されるように一歩前進できた。

そして、今年、レイラインは、新たなロゴ、新たな表現を目指し、レイライン・パブリッシングとしてまた一歩先に進む。大それた夢を語るにはまだまだ様々なものが不足している現状ではあるが、この社会、この出版界の混沌から飛立つ、一羽の蝶としての役割を果していきたい。


2010年1月6日  arc編集長 東郷 禮子 

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