火を熾す
昨年10月に発刊されて以来読みたいと思っていたジャック・ロンドンの短編集『火を熾す』(柴田元幸訳)をやっと読むことが出来た。ジャック・ロンドンは20代のころ大好きな作家だった。彼の伝記『馬に乗った水夫』を随分たくさんの友人に貸してあげたが、3冊ぐらい手元にあったのがいつのまにかなくなってしまっていた。
それから、約30年近くジャック・ロンドンの著作を紐解く機会はなかった。
本当に、久しぶりに彼の世界に触れた。柴田氏の卓越した翻訳のせいもあるが、素晴らしかった。
ひたひたと、そして凍える闇のなかにジャック・ロンドンの彫刻した男たちの存在が、周囲を動き回る動物たちの呼吸と同次元のものとして伝わってきた。そのような生き物たちが徘徊する地球という大地の不動の側面、そしてあがき、ざわざわと動き回る人、この対比を描く作者の変らぬ距離感。ああ、そしてふと思う、これはいつの時代のことであったのかと・・・・・・。
6月5日
« ベーシック・インカム | Main | 加熱した夏の後で »
TrackBack
TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/60887/45240968
Listed below are links to weblogs that reference 火を熾す:




Comments